リアルジョブ | 介護職・看護職・保育職の求人・転職サイト

内視鏡室で働く看護師はきつい?勉強しておきたいこと

内視鏡室は、患者さんの消化器系の疾患を調べるところです。
内視鏡室のある職場で働く看護師の仕事は、どのようなイメージでしょうか。

本記事では、内視鏡室での看護師の仕事内容や役割、勉強しておくべきこと、向いている人などについて紹介していきます。

内視鏡室での看護師の仕事内容/役割

内視鏡室で働く看護師の大まかな1日のスケジュールについて知っておきましょう。

内視鏡室では1日の検査・治療人数が決まっています。
そのため夜勤がなく、残業もほぼありません。
検査が終われば片付けや翌日の準備をしてそのまま終業で、18時くらいには帰宅できる職場が多いでしょう。
ただし、総合病院で外来を兼務している場合や、夜間診療を行うクリニックなどでは残業や夜勤に近い時間帯で終業となることはあります。

以下では、具体的な仕事内容や役割を見ていきましょう。

内視鏡検査の事前準備

内視鏡検査は患者さんに負担がかかる検査です。
そのため、なるべくスムーズに進めるために事前準備を行うことが大切です。
事前準備としては物品や薬品の在庫確認、医師やスタッフとの情報共有を行います。
ミスを起こさないように、素早さだけでなく丁寧に検査を進めることも重要です。
検査前には心の準備として作業手順の確認もしておきましょう。
また、内視鏡は患者さんの体内に入れることになりますので、内視鏡の破損がないかのチェックや、消毒も怠らないようにしましょう。

患者さんへのフォロー

内視鏡検査は患者さんの身体に負担がかかるものであるとともに、心理的にも負担がかかります。
そのため、検査前・検査中・検査後の患者さんへのフォローも大切です。
患者さんの中には、内視鏡検査によって「何か大きな病気が見つかるかも」と不安を抱えている方もいます。
そのため、検査前のわかりやすい説明はもちろん、質問には丁寧に答えましょう。

また検査中は、嘔吐反射をしてしまう患者さんが少なくありません。
優しく声をかけたり背中をさすったりなどのフォローも大切です。
検査後は肉体的にも精神的にも疲弊した患者さんに対して、対応や介助を丁寧に行いましょう。

バイタルチェック

内視鏡検査では、バイタルチェックがとても大切です。
苦痛を軽減するために鎮静剤を使用する患者さんが少なくありませんが、副作用があるため常にバイタルチェックをしておかなければなりません。
また、検査後には全身の状態を確認して、必要な処置や介助を行う準備も整えておきましょう。

内視鏡室で働く看護師へのなり方

内視鏡室での業務は専門性が高いため、仕事内容についての理解が深い看護師でないと働くのは難しいでしょう。
未経験から内視鏡室で働くことを目指す場合、通常は一般外来の看護師からスタートします。
看護師としての経験を積みつつ、内視鏡室の業務も学んでいき、知識やスキルが認められれば最終的に内視鏡室への配属が正式に決定します。
また詳しくは後述しますが、勉強や経験を積んで「消化器内視鏡技師」の資格を持っていれば、スムーズに内視鏡室の看護師になれます。

内視鏡室で働く看護師として勉強しておきたいこと

内視鏡室は専門性が高いため、新人のうちは覚えることがたくさんあります。
内視鏡室で働く看護師として、学ぶべきことについて解説します。

基礎知識を身につける

まずは業務を通じて基礎知識を学んでいきましょう。
また、消化器に関する解剖生理学や、内視鏡検査で発見されやすい疾患、緊急時の対応について学習しておくことも大切です。

先輩看護師から学ぶ

新人のうちはとにかく見て学ぶ「シャドーイング」が大切です。
知識・経験豊富な先輩看護師の動きを見て、内視鏡検査中はどのような動きをすべきなのか、患者さんへのフォローはどうしたらいいのかなどを学びましょう。
動きの中でわからないことがあれば、空いている時間に質問しておきましょう。

経験を多く積む

基礎的なことを学んだら、あとは経験を積むことが大切です。
経験は何よりも尊い学びだと心得て、怖がらずにチャレンジしていきましょう。
もちろん、最初のうちはうまくいかないことも多いので、先輩医師のサポートを受けつつ、患者さんへ負担がかからないように配慮しながら進めていってください。

内視鏡室で働く看護師に向いている人

内視鏡

内視鏡室で働く看護師に向いているのは、どのような特徴を持った方でしょうか。

学ぶ姿勢がある

内視鏡室の業務は専門性が高く覚えることがたくさんあります。
そのため、学ぶ姿勢がないと続けるのは難しいでしょう。
学ぶ方法は自学・シャドーイング・実践の三本柱です。
目標のためならこれらの学びが苦ではない、そう感じられる人が内視鏡室向いているといえるでしょう。

専門性を高めたい

内視鏡室の看護師は、専門性を高めて看護師としての強みを持ちたいという方に向いています。
内視鏡検査は、患者さんの消化器系の疾患の有無を知るための重要なものです。
そのため、看護師にも専門知識やスキルが必要とされます。
また、患者さんへのフォローも重要で、丁寧な説明や声かけなどのスキルも業務を通して身につけられます。
これは、内視鏡室を離れて他の看護師業務を行う場合でも活きるスキルです。
こうした強みを得たいと考えている方は、ぜひ目指してみましょう。

残業なしで働きたい

残業なしで働きたい、ワークライフバランスを整えたいという方にも向いています。
内視鏡室は1日のスケジュールがほぼ決まっています。
そのため、夜勤はなく残業もほぼありません。
仕事とプライベートをしっかり分けたい、子育てがあるので決まった時間で仕事をしたいといった方は知識やスキルを磨いて、内視鏡室で働く看護師を目指してみましょう。

キャリアアップにおすすめの資格:消化器内視鏡技師

内視鏡室で働く看護師としてキャリアアップや収入アップを目指すなら、「消化器内視鏡技師」の資格取得を目指しましょう。

消化器内視鏡技師とは

消化器内視鏡技師とは、日本消化器内視鏡学会が認定する専門資格です。
資格を取得すれば、内視鏡を使用する医師の補助を専門的に行う技術者として、知識やスキルが認められます。
看護師の場合は、内視鏡室での実務経験が2年以上あり、必要な講習を受けることで資格試験の受験資格を得られます。

資格取得で手当がつくことも

消化器内視鏡技師の資格があれば、転職で有利です。
内視鏡室は専門性の高さから、専門資格を持っている看護師であれば採用率が高まります。
また職場にもよりますが、1万円程度の資格手当がつく場合もあり、収入アップにもつながります。

内視鏡室の看護師を目指せばキャリアアップにつながる

医療技術が発達し、内視鏡検査の需要も年々高まってきています。
そのため総合病院だけでなく、クリニックでも内視鏡室の実務経験を持つ看護師や、消化器内視鏡技師の資格を持つ看護師の求人をかけています。
今後はさらに、専門性の高い看護師の需要が高まっていくでしょう。
看護師として強みを持ちたい、専門知識・スキルを磨いてキャリアアップしたい、そういった方は内視鏡室で働く看護師を目指してみてはいかがでしょうか。