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介護系の資格の1つ「産業ケアマネジャー」。資格ができた背景とは!?

介護に関係する資格は、非常に多くあります。
「産業ケアマネジャー」はそのうちの1つです。

本記事ではこの「産業ケアマネジャー」を取り上げ、産業ケアマネジャーとは何か、産業ケアマネジャーの役割、産業ケアマネジャーの仕事内容について解説していきます。

産業ケアマネジャーとは

産業ケアマネジャーは、「産業ケアマネ」とも呼ばれます。
数多くある介護系資格のなかでも新しい資格の1つです。

産業ケアマネジャーは、民間資格に分類されます。

まず、産業ケアマネジャー3級の受験資格として、介護支援専門員(ケアマネジャー)の資格が求められます。
2級を受験するには、産業ケアマネジャー3級を取得していることが求められます。
1級の場合は、産業ケアマネジャー2級の資格を取得していることに加えて、6回の研修+産業ケアマネジャーとしての活動実績1件以上+産業ケアマネジャー2級資格保持者同士のコミュニティ所属 などの条件が科せられます。

このような特徴を持つことから、産業ケアマネジャーは民間資格でありながら受験難易度はそれなりにある資格といえるでしょう。
民間資格とはいえ、しっかりと勉強をしているケアマネジャーしか取れない資格です。

ちなみに、産業ケアマネジャーは一般社団法人「日本単独居宅介護自演事業所協会―ケアマネジャーを紡ぐ会」が主宰しています。

産業ケアマネジャーの役割

福祉・医療・保険に関する専門資格を有したうえで5年以上の実務経験を持っている人間のみが、ケアマネジャー試験の受験資格を得られます。
彼らは介護計画を立てる非常に重要な役割を担っていますが、そのケアマネジャーが試験を突破して始めて得られる「産業ケアマネジャー」の資格はまた別の特徴を持つ資格です。

介護の計画を組み立てていくことも非常に重要ですが、産業ケアマネジャーには「企業側の制度への理解」「国の施策の理解」が必須です。
なぜなら産業ケアマネジャーとは、
“介護保険制度を使いながら「介護と仕事の両立」を実現可能なものとするか、それを提案していくのが産業ケアマネの役割
-引用:一般社団法人日本単独居宅介護支援事業所協会―ケアマネジャーを紡ぐ会産業ケアマネの資格試験”とされているからです。

介護に関係する支援制度は非常に多くありますが、これを有効活用できていないケースはしばしば見られます。
その結果として、介護のために仕事を辞めざるを得ない人も出てきています。
しかし介護のために仕事を辞めた場合、経済的に苦しくなると予想されます。
また、自分自身の生きがいも消失してしまう可能性があります。

このような状況に陥るのを避けるべく、「介護をしながらも仕事を両立させる方法」を考え、提案していくのが産業ケアマネジャーの役割です。

産業ケアマネジャーの仕事内容

産業ケアマネジャーは新しい資格であるため、明確に「産業ケアマネジャーならではの仕事内容」は確立されていない現場が多いかもしれません。
ただこの資格を有する人は、介護サービス制度を上手に利用したり、有給と組み合わせたりすることで、「仕事を辞めずに介護を続けていける方法」を見つけて提案するといった業務がメインになることでしょう。

ケアマネジャーは個人の状態にあった介護プランを組み立てる役割を持ちますが、産業ケアマネジャーの場合はあくまで「介護離職をゼロにすること」を目的としてプランを組んでいくという違いがあります。
産業ケアマネジャーの場合は、介護サービス制度はもちろん、個々の企業の制度に対しても深い見識を持っていることが望まれます。
これを望まれる仕事であるために、1級では「産業ケアマネジャーとしての活動実績1件以上」が求められているのです。

産業ケアマネジャーは新しい資格

産業ケアマネジャーは新しい資格であるため、まだ認知度が低いといえます。
しかし、介護と仕事の両立をなしとげるための専門職としての産業ケアマネジャーの需要は、今後ますます高まっていくことでしょう。