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介護施設では台風や地震などの災害時の準備を徹底しよう!知っておきたい基礎知識や必需品

介護施設では多くのご高齢者を抱えているため、いつやってくるかわからない災害対策をしっかりと行っておく必要があります。
有事の際にきちんと動けるようにするために、災害対策の基本を抑えておきましょう。
平時の備えが、パニックを防ぎ被害を最小限に抑えることに繋がります。
本記事では、災害時に役立つ基礎知識や準備しておきたい必需品について紹介していきます。

介護施設の災害対策

災害にはさまざまなものがあります。
特にそのなかでも怖いのは、「地震」「台風」でしょう。
それぞれの災害対策について詳しく紹介していきます。

地震対策

日本は地震大国だといわれており、小さい地震も大きい地震も頻繁におきます。
平成28年の社会福祉施設の耐震化率は89.6%と、90%近い数値をマークしていました。(出典:厚生労働省「社会福祉施設等の耐震化状況」)
このため建物の耐震強度については、ほとんどのところが高い水準をクリアしていると思われます。

地震対策で行っておきたい基本として、「家具の転倒を防ぐための手立てを講じること」があります。
金具やつっぱり棒を使い、家具が倒れてこないようにしましょう。
転倒防止のためのマットを使うのも有効です。

また、ベッドサイドには重い物、倒れてくる可能性のある物を置かないようにします。
これは、居室部分だけではなく共有部分についても同じことがいえます。
介護施設にはご年配の人が多くいるため、災害時には速やかに救出に向かわなければなりません。
特に、身体が不自由な人の場合は自分だけでは逃げることが難しいでしょう。
そのようなときに、動線を防ぐように家具が倒れてしまったのであれば、ご利用者様もまたスタッフも著しく危険な状況に置かれてしまいます。

台風対策

台風対策としては、何よりも「早めの避難」が重要です。
高齢者の方は避難に時間がかかることを想定して、避難準備・高齢者等避難開始(避難しにくい人が、避難の時間をしっかりと確保できるようにと考えて発令される情報)を聞いた時点で動けるようにしておきましょう。

また、避難確保計画(災害が起きたときにどのように動くかなどを考えた総合的な計画のこと)の作成を行い、自衛水防に努めることも大切です。
一旦浸水した場合逃げることも難しくなりますから、「浸水した場合にはどのように逃げるか」などについてまとめておく必要があります。

何よりもこのような台風対策を「職員全員で共有すること」が非常に重要です。
家具の配置が変わったことなども、こまめに共有しておくようにしましょう。

災害前に準備しておきたいこと

災害を完全に予測しきることはできません。
そのため、災害が起きてから手立てを講じても手遅れになってしまうこともあります。
平時にしっかりと備えておくことが重要です。
今日からすぐにできる対策を3つ紹介していきます。

1.避難場所や避難経路を確認する

避難場所や避難経路を確認しましょう。
災害が起きた時に速やかに動けるように、この経路を頭のなかに入れておくようにします。
可能ならばシミュレーションを行い、実際に動けるかどうかを確認しておきたいものです。
また、介護施設が被災して使えなくなった場合の避難先も確保しておきましょう。

2.安否確認の手順を確認する

介護施設では多くの利用者様に向き合うことになります。
そのため、それぞれのフロアの利用者様の安否を確認し、逃げ遅れなどがないかを確認しなければなりません。
安否確認の手順を確認し、また系統立って報告ができるようにスタッフに周知しましょう。

3.食料を備蓄しておく

日本は比較的速やかに災害救助が行われる国ではありますが、それでもライフラインが一時的に断絶する可能性はあります。
そのような場合の対策として、食料を備蓄しておきましょう。
最低でも3日分の食料を確保しておくようにします。
できれば1週間分の食料を常備しておきましょう。
また、食料や水の消費期限も確認しておきます。

災害に備えて事前の準備をしっかりと

介護施設の多くはしっかりとした耐震化が行われていますが、家具の転倒防止対策は事前に行っておかなければなりません。
水害対策もしっかりと練り、各メディアから情報をよく収集し早めに動けるようにしましょう。
また、避難経路や避難場所を確保し、安否確認を滞りなく行えるようにすることや、食料の備蓄も大切になります。

災害を確実に予測する方法はありませんし、防ぐ方法もありません。
しかし事前の対策をしっかり施すことで、被害を最小限に食い止めることはできます。
災害前の準備が状況を大きく変えることもあるので、準備をしっかりしておきましょう。