リアルジョブ | 介護職・看護職・保育職の求人・転職サイト

定期巡回・臨時対応型訪問介護看護サービスとは!?メリット・デメリットを紹介

介護サービスの種類は非常に豊富であり、専門職であってさえ理解が難しいものがあります。
本記事では、そのうちのひとつである「定期巡回・臨時対応型訪問介護看護サービス」を取り上げ、その概要やメリット・デメリット、訪問介護との違いや、成立背景と現状について解説していきます。

定期巡回・臨時対応型訪問介護看護サービスとは

定期巡回・臨時対応型訪問介護看護サービスとは、一言でいえば、「訪問介護や訪問看護のサービスが、24時間いつでも受けられるサービス」をいいます。
簡単にいうと、「1日に何回も訪問介護・看護を受けることができ、かつ緊急の事態が起きたときはすぐに駆け付けてもらえるサービスである」といえます。

定期巡回・臨時対応型訪問介護看護サービスのメリット・デメリット

定期巡回・臨時対応型訪問介護看護サービスは、「訪問」という言葉が入っているため、しばしば「訪問介護・訪問看護」と混同されてしまいがちです。

しかし定期巡回・臨時対応型訪問介護看護サービスの場合は「定期巡回+臨時対応+365日24時間対応の訪問介護・看護」がセットになっているものであること、また利用回数によって金額が変わってくる一般的な訪問介護・看護とは異なり定額での利用となる点が大きな違いです。
なお、定期巡回・臨時対応型訪問介護看護サービスと一般的な訪問介護・看護は、基本的には併用ができません。

定期巡回・臨時対応型訪問介護看護サービスは定額で利用することができるため、複数回に渡って何度もサービスを受ける必要があると思われるご家庭にとっては非常にメリットが大きいかたちです。
しかし定期巡回・臨時対応型訪問介護看護サービスの場合は、原則として要介護1以上の人を対象としたサービスであるため、要支援1・2の人は利用できないという制限があります(一般的な訪問介護サービスは、要支援1・2の場合でも週に1回~2回程度は利用ができます)。

定期巡回・臨時対応型訪問介護看護サービスの成立背景と現状

定期巡回・臨時対応型訪問介護看護サービスは平成24年に設立されたサービスであり、重度の介護状態にある人を24時間見られる環境が整っていない現状を打破するために作られたサービスでもあります。
またこれは、当時十分ではなかった医療と介護を連携させるために作られたサービスでもありました。
定額で、365日24時間いつでも介護・看護サービスを受けられるこの定期巡回・臨時対応型訪問介護看護サービスは、実際に多くの人を助けるサービスであるといえるでしょう。

しかし「介護の専門家のケアマネージャーであってすら十分に理解しておらず、普及が進んでいない」と、国は警鐘を鳴らしています。
また定期巡回・臨時対応型訪問介護看護サービスの事業者の数は、一般的な訪問介護・看護サービス提供事業者と比較にならないほどに少ないという現状があります。
どの数字を採用するかによっても異なりますが、定期巡回・臨時対応型訪問介護看護サービスを行っている事業者の数は、一般的な訪問介護・看護サービスを提供している事業者の数と比べて、桁が2つも少ないのです。

ただそれでも、定期巡回・臨時対応型訪問介護看護サービスの事業者数は年々右肩上がりに増えていっていますし、国もその啓蒙に力を入れています。
そのためこれから、徐々にこのサービスが認知されていくでしょう。

出典:厚生労働省「令和2年介護サービス施設・事業所調査の概況

より良い介護サービス提供のために

定期巡回・臨時対応型訪問介護看護は、非常に意味のあるサービスです。
その認知度は低いものの、多くの人にとって有用であるこのサービスは今後徐々に認知されていくでしょう。
また、介護職として仕事にあたるときに、定期巡回・臨時対応型訪問介護看護の知識が求められるかもしれません。
今のうちに、しっかり学んでおきましょう。