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テレビゲームをレクリエーションに取り入れよう!どんなメリットがある?

子どものころ「テレビゲームをしすぎてはいけない」などのように叱られた人もいるかもしれません。
もちろん、テレビゲームをやりすぎて日常生活に支障をきたすことがあっては問題ですが、現在ではテレビゲームを介護の現場に生かそうとする考え方が出てきています。

本記事では、介護のレクリエーションとしてのテレビゲームについて解説していきます。

介護現場のレクとしてのテレビゲーム

現在の介護現場では、テレビゲームをレクリエーションの1つとしているところも多くあります。
テレビゲームは設置が簡単ですし、多くの人が楽しめるものです。
介護業界は常に人手不足でありレクリエーションに割けるだけの人員を確保しにくいという問題がありますが、テレビゲームならばスタッフの数も少なくて済みます。

「介護スタッフ1人では、十分に場を盛り上げられない」
「同じようなレクリエーションが多く、利用者様が退屈している」
などの悩みを抱えている介護スタッフも多いことでしょう。
入居者様が自ら楽しみ、盛り上げ役を必要としないテレビゲームであれば、介護職員が抱えるレクリエーションの悩みを取り除けるかもしれません。

高齢者向けテレビゲームの選び方

高齢者向けのテレビゲームとしては、eスポーツがおすすめです。
eスポーツとは「エレクトロニック・スポーツ」の略称であり、主にテレビゲームを使って「運動」していくことをいいます。
eスポーツには多くの種類がありますが、太鼓を叩いて楽しむゲームなどは視覚・聴覚・手をすべて同時に使うことができるとして高く評価されています。

また、頭を使って行うパズルゲームなどを取り入れているところがあります。
「頭を使って行うゲーム」は、認知症予防に非常に効果的といわれています。

高齢者がテレビゲームをするメリット

介護スタッフから見てメリットの多い「テレビゲームによるレクリエーション」ですが、入居者様からみてもメリットがあります。

認知症予防に効果的

和歌山大学観光学部では、介護施設に積極的にテレビゲームを取り入れさせるべく、テレビゲームがもたらすプラスの影響を取り上げた研究をとりまとめています。

「アメリカの大学ではテレビゲームを行うことによって、認知力と記憶力が上昇し、失敗率が下がったとされている。いわゆる脳トレの効果があることが実証されている」
「カナダの大学でアクションゲームをさせたところ、記憶力が上昇して老化防止効果があることが証明された」
などのように紹介しています。

頭を使うことは、認知症予防において極めて効果的です。
次から次へと新しい課題が出されるテレビゲームは、まさにこの「頭を使うこと」に直結しています。

出典:和歌山大学観光学部 大井達雄研究室 ガニエ ジョゼフ真人「認知症予防×テレビゲーム~低迷する高齢者の消費行動を促進する新たな可能性~」

テレビゲームによっては身体能力の向上を目指せるものも

テレビゲームは日々進化しており、体を動かして遊ぶものも出てきています。
テレビゲームの指示に従いフィットネスに取り組めるものなどがあり、幅広い世代に愛されています。
このようなフィットネス系のテレビゲームは、身体能力の向上につながります。
また、やらされるものではなく「自発的に自ら楽しめるもの」であるという点は、非常に大きな魅力だといえるでしょう。

社会性の向上にもつながる

テレビゲームを通じて人と会話するようになったという人の数は、決して少なくはありません。
テレビゲームという共通の話題を持つことで、普段はしゃべらなかった人と会話し、ともに課題に取り組めるようになります。
テレビゲームが、孤立化しがちな高齢者にコミュニケーションの機会を与えることにもつながっているのです。

レクリエーションのなかに「テレビゲーム」という選択肢を

テレビゲームはデメリットがよく強調されるものですが、適切に使えば高齢者の認知症予防・身体能力向上に役立ちますし、コミュニケーションツールとしても活躍してくれるものになります。
また、マンネリ化しがちな施設のレクリエーションや、施設の人材不足をフォローしてくれるアイテムともなりえます。
介護現場では、上手に取り入れていきましょう。