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新人介護職員を教育するポイント。初めに伝えたい仕事内容とは!?

介護職員としての経験が長くなると、人に指導する立場になることもあります。
本記事では、人に指導をする立場になったときに何を伝えていくか、新人介護職員が抱きがちな悩みについて紹介していきます。

新人介護職員に教える仕事内容・基本

まず、新人介護職員に伝えるべき基本の内容について紹介していきます。

介護職員として身につけるべき知識1:介護士としての心得

介護職において最も大切なのは、どのような心構えを持って利用者様と接するかです。
これを伝える際には、抽象的な表現にならないように気をつけましょう。
「優しさを持って利用者様と接して」などのような漠然とした言い方ではなく、「対話のスキルを磨くことも、介護職として必要なことである」「笑顔で対応を」などのように、ある程度具体的な話をすることがポイントといえます。

介護職員として身につけるべき知識2:業務内容の説明

介護職の仕事内容は、職場によって異なります。
新人介護職員が担当する業務内容をできるだけ具体的に指示することが重要です。 マニュアルを用意するのも1つでしょう。
またこの段階で、1日のおおよそのスケジュールを伝えておくと混乱が少なくなるでしょう。

介護職員として身につけるべき知識3:安全に働くための注意事項

介護の現場に限ったことではありませんが、職場で恐ろしいのは「事故」です。
特に介護の現場では、小さなミスや手抜きが命取りとなります。
実際にあった事例などを交えて注意すべきことを伝え、それを防ぐための方法を丁寧に伝えましょう。

【新人介護職員あるある】悩みやすいこと

新人介護職員を教育する上では、新人介護職員の立場に立って、自分たちを見つめ直す視点を持つことが非常に重要です。
新人介護職員はどのようなことに悩みやすいかに注目する必要があるでしょう。

指導者によって差異がある

「A先輩の指導にしたがってこうやったのに、B先輩にはそのやり方は違うと怒られた……」
このような、指導者による指導方法・指導方針の違いは、新人介護職員を悩ませる要因となります。
このような指導方法を続けていた場合、新人介護職員は正解が分からなくなるだけでなく、何をしてもまた怒られるのではないかという精神的な委縮さえも起こしてしまいます。

そのため、まずは先輩同士で指導方法・指導方針を統一するのが原則です。
その上で、指導の責任者を取り決めて、基本的にはその責任者の指示にしたがって動くようにするのがよいでしょう。
また、「A先輩とB先輩で言っていることが違う」と報告があった場合は協議をし、すり合わせておくことも重要です。

指導者が忙しそうで話しかけるタイミングがない

介護の現場は非常に忙しく、自分の仕事に手一杯になっている人も多いことでしょう。
これはある意味では致し方のない部分でもありますが、人は忙しそうにしている人には声を掛けにくいものです。

そのため、隙間時間でも構わないので「何か聞きたいことはある?」「ここまでで分からなかったことはない?」などのように、声掛けを行うようにしましょう。
また「質問内容は緊急を要するものではない、そして今は手が離せない」という場合は「○時くらいにひと段落するので、その後にしっかり説明をします」などのように告げてあげるとよいでしょう。

新人介護職員への教え方・指導方法

ここからはより具体的に、新人介護職員の指導方法について解説していきます。

マニュアルに沿った研修プログラムにする

上でも述べましたが「人によって言っていることに違いがあること」は、新人介護職員を大いに戸惑わせます。
そのため事前にマニュアルを作り、職場全体でこれを共有しましょう。
一貫したマニュアルを作って、研修プログラムを実施することで「人によって言っていることが違う」という事態が起こりにくくなります。
またこれは、訓練と実績を積んだ介護職員が、自らの仕事を客観視するための手助けともなり得ます。

チェックシートを活用する

「この人は何ができていて、何ができていないか」をチェックするシートを作ることも有用です。
できること・できないことを可視化することで、その人が苦手とする分野を重点的に教えていくことができるからです。

ただし、チェックシートはあくまで、その人の能力を可視化するためにあるものです。できていないところをあげつらうためのものではありません。
できているところを褒め、できていないところをフォローするためのものだと考えてください。

ちょっと変わった面白い研修を取り入れる

どのような研修でも、続けていけばどうしても飽きがきてしまうことがあります。
また、仕事内容に興味が持てなくなってしまうと、仕事のモチベーションが保ちにくくなるでしょう。
そのため、ちょっと変わった面白い研修内容を取り入れるなどの工夫もしたいものです。

OJTで教育する場合

介護は、現場で行われる仕事です。
そのため、実際の業務に従事しながら研修を積んでいくOJTのかたちが非常によくマッチします。
このときには指導側が、

1.まずやってみせて
2.それについて解説し
3.新人介護職員にさせてみせて
4.フィードバックする
というやり方を取ります。

これを繰り返すことで問題点が可視化しやすくなりますし、新人介護職員一人ひとりに合った指導ができるようになります。
デスクでの勉強・研修ももちろん大切ですが、そこで得た理論や知識はOJTを経て結実すると考えるとよいでしょう。

「指導する立場」になったときに考えるべきこと

誰しも新人の時代があります。
今現在は熟練の介護職員として働く人にも、当然新人介護職員だった時代があるはずです。
指導する立場になったときは、熟練の介護職員としての技術と冷静さ、そして新人介護職員だったときの戸惑いや、困惑の気持ちの両方を持っておかなければなりません。
また、より良い指導をしていくためには、職場全体で意識の共有が必要です。
そしてこの意識の共有には、マニュアルやチェックシートが強い味方となってくれるでしょう。