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介護の資格の種類①介護業界唯一の国家資格「介護福祉士」

少子高齢化社会であると叫ばれるようになって久しい現在、介護職のニーズは高まっていっています。
また、今後も介護職の需要がなくなることはないと考えられています。
介護制度を利用しようと考える人たちは、「大切な家族を任せるのだから、きちんとした資格と知識と能力を持ったスタッフさんにお願いしたい」と考えることでしょう。

このような気持ちに応え、しっかりとした知識に基づいたサービスを提供できることを証明する資格として、「介護福祉士資格」があります。

介護福祉士資格とは
介護福祉士資格とは、昭和62年につくられた法律に基づき実施されている国家試験です。
ただしくは、「社会福祉士及び介護福祉士法(に基づく国家資格)」となります。
介護福祉士資格は、介護に関する正しい知識と技術を持っていることを証明するためのものです。
学科試験と実技試験(実務経験が3年以上の場合は、実技試験は免除)の両方をみられるものであり、知識と実技の両方がそろっているかを審査されます。
介護福祉士資格の合格率は毎年60パーセント~75パーセント程度です(年によっては60パーセントを切ることもあります)。

国がとりまとめる国家資格であること、また高齢化社会にある現在において非常にニーズの高い資格だといえます。
男性と女性では女性の方が高比率であり、男女比は1:3程度になっています。

出典:厚生労働省「第32回介護福祉士国家試験合格発表」

介護福祉士資格取得の条件
介護福祉士資格の条件は、主に2つあります。

・実技及び筆記の正答率が60パーセント程度であること
・試験科目(11項目)のすべてにおいて、点数を獲得していること
・受験資格を持っていること
このうちの、「正答率が60パーセント以上」と「すべての科目において点数を獲得していること」は理解しやすいでしょう。
実技と筆記も、そのうちの6割程度において正解の答えを導き出さねばなりません。
また筆記においては、「障がい者の理解」「認知症について」などから成る11科目のすべてで得点をとらなければなりません(たとえば、「得意の分野では満点だが、1点も取れなかった科目があった」という場合は不合格となります)。
介護福祉士資格に受験するためには、下記のいずれかの条件を満たす必要があります。

1.介護などに関する実務経験が3年以上であり、実務者研修を半年以上/450時間受けている者
2.厚生労働省が定める養成施設(介護の専門学校など)で2年以上学んだ者(また、そう見込める者)
3.厚生労働省が定める供花及び単位数を、福祉系高校で、3年以上学んだ者(また、そう見込める者)
いずれの場合も、国家試験に合格しなければ介護福祉士を名乗ることはできません。
なお、受験資格取得者のなかでもっとも割合が大きいものは、1の「実務経験により資格試験の受験資格を得た者」です。

出典:厚生労働省「介護福祉士資格の取得方法について」
厚生労働省「介護福祉士の資格取得方法」

試験概要
ここからは、介護福祉士資格の試験概要についてみていきましょう。
介護福祉士資格の試験は、年に1回行われます。
まず1月下旬に筆記試験があり、その1~2か月程度後(3月の上旬あたり)に実技試験があります。
筆記試験の合格発表は、実技試験に先駆けて、1月の下旬あたりに行われます。
そのため、筆記試験の合否判定を待ってから、実技試験に挑むことになります。
実技試験の合否判定は3月下旬に行われるのが基本です。

筆記試験は、数多くの県で行われています。
30県以上の県で実施されていますから、居住地に近いところで受けるとよいでしょう。
ただし、実技試験は大阪と東京で行われるため、遠方の人は受験開催地まで足を運ばなければなりません。
また、上記で挙げた受験資格のうち、1に該当する人(実務経験が3年以上)の場合は、実技試験は免除となります。
そのため筆記試験に受かった段階で、介護福祉士の資格が取得できるというわけです。

なお、「筆記試験には合格したけれど、実技試験に落ちてしまった」という場合でも、翌年にもう一度筆記試験から受け直す必要があります。

介護福祉士資格を取って、理想の職場で働くために必要なこととは
「介護福祉士」は、国に認められた介護の国家資格です。
これを取得するためには、実務経験を積んだり、厚生労働省が定める教育機関で学んだりすることが前提となります。
そのうえで、筆記試験と実技試験(実務経験3年以上の場合は免除)を受けて合格しなければ、介護福祉士を名乗ることはできません。

介護福祉士資格の合格率はそれほど低いものではありません。
しかし「人」に向き合い、サービスを提供するためには、資格試験によって証明された「確かな知識」と「的確な実技」が必要なのです。