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介護難民の問題はどうなる?国が行う対策を解説

少子高齢化が進む現在、非常に大きな問題になっているものがあります。 それが、「介護難民」です。

介護を受けたくても受けられない人を指す言葉であり、介護施設が利用できなかったり、施設に入居できなかったりする人を指す言葉でもあります。
これは、高齢者ご本人だけではなく、家族にもまた大きな負担をもたらすものです。 場合によっては、家族が仕事を辞めるなどの必要も出てきます。

本記事では、介護難民の現状とその原因、国が講じる対策について解説していきます。

介護難民の状況

介護を必要とする人がこれを受けられないという問題は、現在非常にクローズアップされています。
要介護認定者の数は増え続け、平成12年には218万人だった人が平成31年には659万人にまで増えています。
しかもこの数字は、要介護1~要介護5までのどの段階でも満遍なく増え続け、要支援の割合も同じように増えています。

このような状況が続いていること、日本全体が少子高齢化のなかにあることから、今後も介護難民の数は増えていくでしょう。

出典:厚生労働省「介護分野をめぐる状況について」

介護難民が増える原因

介護難民が増える原因のなかで最も大きいのは、少子高齢化です。

少子高齢化が進むと、介護職として働ける人の数も必然的に減っていきます。
これに加えて、介護職員の収入が低い傾向にあることも働き手不足に繋がっているでしょう。
多くの介護施設で人材不足であり、常にギリギリの状態でまわしている現状です。

また、高度経済成長期に東京や大阪、神奈川県や愛知県などの大都市に移住し、そのまま住み続けている高齢者が多いことから、都心部の場合は介護難民の問題がより深刻であると指摘されています。
このため、介護難民の対策のひとつに、都心部を離れて地方に移住することが挙げられています。

しかし、引っ越しは非常に精神的・経済的・時間的な負担が大きいものです。
特に高齢者の場合は、長くその土地に住み続け、そこで人間関係を構築している状況にあります。
また、高齢になってから気候条件の違う場所に住むというのは非常に大変なものです。

そして、地方であっても介護職員数に余裕があるとは限りません。
引越し先でも介護職員が不足しているため、老人ホームに入れない状況に陥ることもあります。

国が行う介護難民対策

このような状況に対して、国はさまざまな対策で介護難民問題を解決しようとしています。

まず、介護職員数を増やす対策として行われているのが「介護職員の待遇の改善」です。
特定の条件を満たせば給料が上がるというもので、介護職員の低賃金問題に切り込んだ対策であるとして注目を浴びています。
さらに、未経験者であっても介護職として働けるようにさまざまな研修が展開されています。

これに加えて、「介護福祉士修学資金等貸付制度」なども展開しています。
この制度は、介護福祉士の養成施設に入る人に対して一定のお金を貸付けるというものです。

たとえば、介護福祉士修学資金貸付事業では、
“月額5万円以内、入学準備金20万円以内 、就職準備金20万円以内 、国家試験受験対策費用4万円以内/年度”
-引用:厚生労働省「介護福祉士・社会福祉士を目指す方々へ(修学資金貸付制度のご案内)」
としています。

この介護福祉士就学資金等貸付制度の非常に大きなメリットは、「卒業した後に介護福祉士あるいは社会福祉士として一定期間(5年間)働いた場合は、返済義務が免除される」という点です。
※ここで出したのは、「介護福祉士修学資金等貸付制度」ですが、金額や期間制限の異なるほかの制度もあります。

また、介護ロボットを導入する動きがあったり、外国人を介護職員として雇ったりという対策も積極的に打ち出されています。
これらが完全に根付くのはまだ時間がかかるかもしれませんが、対策により改善されてきているのは事実です。

介護難民問題は多くの人にとって身近な問題

介護難民問題は、介護を受ける人にとっても、介護を行う人にとっても重要な問題です。
国が行う対策の内容を理解して、「介護職として自分はどのように働けるか」「自分の待遇を良くするためにどうするか」を考えていきましょう。