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保育園勤務の看護師を目指そう!仕事内容は医療機関とは違う?

看護師は医療機関や介護施設だけでなく、保育園に勤務できることは知っている方も多いかもしれません。
しかし「どのような仕事をしているのか」「医療機関との違い」については、知らない方も多いのではないでしょうか。

本記事では、保育園勤務の看護師のスケジュールや仕事内容、保育園勤務に向いている人の特徴、面接対策などについて解説していきます。

保育園に看護師を常駐させるのは義務?

保育園の看護師常駐義務の有無は、私立と公立で違いがあります。
私立保育園については保育園の規模を問わず、必ず1名の看護師を配置することが義務付けられています。

一方、公立保育園については看護師の配置は義務付けられていません。
厚生労働省では、園児の安全確保の観点から、看護師在籍を努力義務としています。
そのため、園によっては看護師が在籍していないケースもあります。

しかし、内閣府国家戦略特区「保育所における看護師等の配置特例に係る乳児在籍人数の要件撤廃について」によれば、保育園において看護師など(保健師・看護師・准看護師)1名に限り、保育士とみなせるとしています。
そのため、安全面と保育士の人材確保の観点から、公立であっても看護師を配置する保育園は増加傾向にあるとされています。

また、厚生労働省「保育所等での医療的ケア児の支援に関するガイドラインについて」では、医療的ケア児を受け入れている施設が増加傾向にあるとされています。
そのため、私立・公立いずれにおいても、医療知識を持つ看護師の需要は高まってきていると考えられます。

出典:内閣府国家戦略特区「保育所における看護師等の配置特例に係る乳児在籍人数の要件撤廃について
出典:厚生労働省「保育所等での医療的ケア児の支援に関するガイドラインについて

保育園勤務の看護師の1日スケジュール・仕事内容

保育園勤務 看護師

まずは一例として、保育園勤務の看護師の1日のスケジュールを見てみましょう。

08:00
出勤して病欠を確認します。
また、投薬に関して保育士と情報共有します。

09:00
乳幼児から検温と連絡帳のチェックを行います。
乳幼児以外の園児についても検温などを行い、その情報を保育士に報告します。

10:00
保育園勤務の看護師は、保育業務の補助も行います。
そのため、おむつ交換や授乳、体操や散歩などスケジュールに沿ってサポートします。
夏場であれば、プールにも付き添って着替え時に園児の皮膚状態をチェックするなど、季節に応じて対応します。

11:30
看護師として、園児たちに手洗いやうがい指導を行います。

12:00
昼食のタイミングで、お薬の内服が必要な子どもに対して与薬を実施します。
自身のお昼は、園児たちのお昼寝中にとることがほとんどです。

13:30
医療従事者として、健康だよりや各種記録書類の作成・記入を行います。
トラブルに備え、救急箱のチェックや補充も行います。

17:00
保護者のお迎え対応をします。
その後、保育士に園児の健康状態など気になる点について申し送りを行います。
翌日の準備を終えたら帰宅します。

このように、保育園勤務の看護師は医療機関の看護師と違い、保育業務のサポートをしつつ看護師としての業務を行います。
また、保育士と連携することが多いのも特徴です。

園児と職員の健康管理

保育園に勤務する看護師は医療従事者として、園児とともに職員の健康管理を行います。
体調がすぐれない・怪我をした園児がいれば、それに応じた処置を行います。
内服の必要な園児がいる場合は、内服の注意事項を把握したうえで与薬を行います。
また、公園への散歩などの際に怪我をしないように見守るのも、保育園の看護師ならではの業務です。

園内の衛生管理・衛生指導

手洗いやうがいといった衛生指導も、保育園に勤務する看護師の大切な業務です。
教室や水道、トイレ、その他園児たちが触れる場所の衛生確保・維持も行います。
また、そのために必要な計画を立案し、保育園側に報告します。

外部イベントへの同行

遠足や園外保育など、外部イベントがある際には保育園勤務の看護師として同行します。
園児たちの様子を見守り、万が一の怪我や体調不良があれば適切な対応を行います。
病院への付き添いが発生することもあるため、イベント開催場所周辺の病院の情報も事前に入手して整理しておきます。

保育園勤務に向いている看護師の特徴

保育園の先生と子ども

保育園に勤務する看護師は、病院勤務の看護師とさまざまな面で違いがあります。
そのため、保育園勤務の看護師は以下のような特徴がある人に向いています。

特徴①:子どもと触れ合うのが好き

保育園では病院と違い、毎日多くの園児たちと触れ合います。
そのため子ども好きな人にとって、保育園は楽しい職場といえるでしょう。
屈託のない笑顔に囲まれる時間、そして成長していく園児たちの姿を見る経験は、かけがえのないものになるはずです。

特徴②:小児科勤務または子育て経験がある

保育園では看護師としての業務だけでなく、園児たちの世話もしなければいけません。
おむつ替えや食事の世話などは慣れないとなかなか大変です。
小児科勤務経験や子育て経験があると、そういったお世話もスムーズに行えることでしょう。

特徴③:判断力・責任感・自主性がある

子どもたちは思いがけない行動をするもので、目を離すことはできません。
また、医療機関とは違い医療従事者は基本的に自分一人しかいません。
もし何かあった場合は自ら判断して、速やかな対応が必要とされます。
そのため、判断力や責任感がある人に向いています。

特徴④:自主性があり自ら動ける

保育園は保育士が中心として働く職場であり、衛生・健康管理などに関するマニュアルが確立していないケースが少なくありません。
子どもはちょっとしたことでも怪我や病気になりますので、看護師は自主的に衛生・健康管理を提案する姿勢が求められます。
気づいたことをすぐ報告し、自ら率先して動ける人は保育園勤務の看護師は向いているといえます。

保育園の看護職を探す際のポイント

実際に働く保育園を探す場合、以下のようなポイントを押さえると、自分にあった職場を見つけやすいです。

保育園の規模
保育園の規模が大きくなるほど、怪我や病気の対応も増えます。
また連携する保育士の数も増えますので、自分にとってどのくらいの規模が妥当か検討してみましょう。

保育業務の範囲
行う保育業務の範囲は、保育園ごとに異なります。
看護業務とともに、どの程度保育業務を行えるか考えたうえで職場を探しましょう。

待遇や福利厚生
待遇・福利厚生・職場環境は私立・公立、そして保育園ごとに大きな差があります。
スキルアップなども考えて、研修制度の有無も把握しておきましょう。
また、より良い看護を実践するにはエリアナースの有無なども知っておきたいところです。
そういった待遇・福利厚生・環境なども含めて保育園を探しましょう。

保育園の看護職として採用されるために必要なこと

保育園 看護職

保育園の看護職はそれほど求人数が多くありません。
夜勤もなく体力的な働きやすさもあるため、倍率は高くなる傾向にあります。
そのため、保育園の看護師を目指す場合は、事前の面接対策をしっかり行うことが大切です。
また、保育園では、医療機関とはまた違ったスキルや経験が必要とされています。
それも理解したうえで、面接に臨みましょう。

面接対策

保育園にもよりますが、看護師の採用にあたって面接を行うことがほとんどです。
保育園は子どもを預かる場所であり、コミュニケーションスキルや対応力などが求められるためです。
そのため、保育園勤務の看護師として働くには、面接対策を十分に行うことが大切です。
看護師としてのスキルや経験のアピールはもちろんですが、保育園での看護師の役割を理解できているかどうかも見られます。
また、保育園の理念などの理解度も見られていますので、他の業種の就職活動と同じように、保育園研究をしっかりしておきましょう。

役立つスキルを知っておく

保育園は病院と異なり、基本的には0歳から小学校入学までの乳幼児を対象に業務を行います。
そのため、小児科勤務経験があると保育園側のイメージが良くなりやすいです。
他にも、子どもがかかりやすい感染症やアレルギーの対応に関する知識や対応について、理解度が深いほうが良いでしょう。
看護師としてのスキルだけでなく、保育スキルやコミュニケーションスキルも重視されます。
保育園では一人の保育士として保育業務のサポートも行わなければならないためです。
たとえば、楽器を演奏できる、イラスト作成が趣味といった特技などがあれば、看護師としてだけでなく保育士としても重宝されることでしょう。

保育園看護師は子どもの成長を見守れる職業

保育園看護師は、医療機関に勤務する看護師とは違って、小さな子どもを対象にした業務を行うのが特徴です。
医療従事者としての業務だけでなく、保育業務のサポートも必要であるため、最初のうちは大変かもしれません。
しかし、子どもたちに慕われて笑顔に囲まれ、成長を見守れるのは保育園勤務ならではのやりがいや楽しみです。
子どもが好き、子育て経験があるといった方は、ぜひ保育園勤務の看護師を目指してみましょう。
保育園看護師は、医療機関に勤務する看護師とは違って、小さな子どもを対象にした業務を行うのが特徴です。
医療従事者としての業務だけでなく、保育業務のサポートも必要であるため、最初のうちは大変かもしれません。
しかし、子どもたちに慕われて笑顔に囲まれ、成長を見守れるのは保育園勤務ならではのやりがいや楽しみです。
子どもが好き、子育て経験があるといった方は、ぜひ保育園勤務の看護師を目指してみましょう。