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AIによって高齢者の転倒を素早く把握できる?行われている実証実験とは

高齢者の転倒は「その時だけのけが」でとどまらず、後の生活にまで影響を与えかねないものです。
そのため、「高齢者の転倒」を防ぐための取り組みや、早期発見するための取り組みが行われています。
本記事では、AIを使った技術について解説していきます。

転倒を放置することで起きること

高齢者の転倒は、転んだその瞬間にもけがなどをもたらす危険なものですが、放置することでさらに大きな問題となることがあります。
たとえば転倒は、時に心肺停止~意識不明のきっかけになることもあるようです。
ご高齢の方が転倒した時にすぐに気づけないことで、命を救えないことにならないように対応を考えることが必要になるといえます。

転倒時にすぐに気づけるシステムを作り上げたAI

このようなことから、「転倒をいち早く気づけるようなシステムを」と昔から望まれていました。
このような声を受けて、株式会社AXIVEが2019年の7月17日に、介護業界向けのAI技術を開発しました。

介護を受けている人が転んでしまったりうずくまってしまったりした時に、その姿勢・動作を感知して通知するもので、人手不足にあえぐ介護業界にとって非常に有用なものとなると期待されています。
「転倒!」という通知がすぐにスタッフに伝わるため、少ない人数であっても即時対応ができるようになったのです。
またこれは、「転倒が起きたら通知される安心感」を利用者様側・スタッフ側の両方にもたらすと期待されています。

2019年から開発されていたこのシステム「Care Vision(ケアビジョン)」は、1年3か月ほどの期間を経て、2021年の10月27日からリリースされました。

また、NTTコミュニケーションズ株式会社とスズキ株式会社が提携し、2019年の10月2日から「高齢者見守りサービス」として転倒などが起きた際にメールで通知を行うサービスを実験的に開始しました。
2021年12月15日にはこれの実証実験も行われるなど、実際の利用に向けての整備が進められています。

AI技術を利用して安全に・素早く・ストレスなく

転倒は、人の命までをも奪いかねないものです。
しかし迅速に対応することで、救命率をあげることができるでしょう。
それを目的として、AI技術を利用したサービスが開発・実験・リリースされ始めているため、今後も注目です。