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介護施設での集団レクリエーションと個別レクリエーションの違い。目的や役割を知ろう

介護施設で行われるレクリエーションは、楽しさだけではなくリハビリテーション的な意味もあります。
本記事では、集団レクリエーションと個別レクリエーションの違いや役割について解説していきます。

集団レクリエーションの目的と意味

集団レクリエーションとは、文字通り集団で行うレクリエーションのことです。
複数人が参加し、グループに分かれ一緒に1つのレクリエーションに取り組みます。

集団レクリエーションは、「その施設を一緒に利用している人同士のコミュニケーションを取ること」を目的の1つとします。
多くの人と関わり、同じことに取り組み、同じ課題をクリアしていこうとする中でコミュニケーションが生まれ、人間関係が構築されていきます。
孤独や孤立は人間にとって大きなストレスとなる1つですが、集団レクリエーションに取り組むことによってこれが緩和するとみられています。

ただ、集団でのレクリエーションの場合、個々人の機能差が目立ちやすくなります。
また、人と一緒に物事に取り組むことに苦手意識を持つ人の場合、この集団レクリエーションが逆にストレス源となる可能性もあります。

個別レクリエーションの目的と意味

個別レクリエーションに関しても、文字通り個別に行うレクリエーションのことを指します。
基本的には1つのホールに集まりそれぞれが個別に目的を持ってレクリエーションに取り組むことになりますが、施設によってはレクリエーションについて要望していることが近い方を集めて小規模なグループを作ってレクリエーションを実施するとしているところもあります。

個別レクリエーションは、主にQOLの向上を目的とします。
個別レクリエーションの場合、1人でコツコツと取り組むため、自分のペースで楽しめるというメリットがあります。
また、他の人と比較する・比較されることもないので、上手くできなくて周りの人に迷惑をかける心配もありません。
自分自身の好みに合わせたレクリエーションを選べるため、レクリエーションの具体的な希望を持っている人には喜ばれるでしょう。

なお、個別レクリエーションを行う場合は、スタッフ側が個々人の好みや機能の状態などを正確に把握しておく必要があります。

レクリエーションの選び方

「集団レクリエーション」と「個別レクリエーション」のどちらを選ぶか考えることになりますが、この2つは相反するものではありません。
たとえば、「月曜日には集団レクリエーションに参加し、金曜日には個別レクリエーションに取り組む」というようにしても問題はありません。
バランスよく集団レクリエーションと個別レクリエーションに取り組んでいくことで、コミュニケーション力の向上もできますし、QOLもアップすることができるでしょう。

ただ、まだ入居して間もない方の場合は、個別レクリエーションから取り組んだ方が入りやすいでしょう。
また、個別レクリエーションは個々人の好みを把握してそれに合うものを提案する力がスタッフには求められますが、施設利用が初めての人の場合は特にこの提案力が重要です。

それぞれのレクリエーションの特徴を知っておきましょう

介護施設においては、レクリエーションが非常に重要な意味を持ちます。
コミュニケーション力の向上が期待できる集団レクリエーションも、QOLの向上が期待できる個別レクリエーションも、両方ともとても大切なものです。
介護スタッフは利用者様のそれぞれの性格や好みを踏まえたうえで、さまざまなレクリエーションを提案していくとよいでしょう。