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新政権が進める介護職の給料見直し。給料アップは見込める!?

令和3年の10月4日に、岸田新政権が誕生しました。
岸田新政権のもとで、介護業界のあり方が見直されようとしています。
本記事では、新しい取り組みとともに、介護業界の現状について紹介していきます。

※紹介内容は、令和3年11月22日時点のものです。

現在の介護業界の賃金状況

厚生労働省が出した「令和2年度介護従事者処遇状況等調査結果の概要」では、現在の介護職及び介護業界の待遇がまとめられています。
ここでは、「賃金」についてを取り上げます。

平成30年の段階では、介護職員処遇改善加算Ⅰ~Ⅲを取得している事業所で働く人間の月給の平均値は31万3,970円でした。
これを多いとみるか少ないとみるかは個々人によって違いますが、1年前の平成29年に比べて9,300円上昇しています。
勤続年数1~4年・5~9年・10年以上のすべての層で増加がみられ、勤続年数が短い層ほど上がり幅が大きい結果となりました。

なお、上記は「介護職員処遇改善加算でⅠ~Ⅲまでを取得している事業所」のデータですが、「介護職員処遇改善加算のⅠ~Ⅴまでを取得している事業所(上記に加えて、ⅣとⅤを含む)」でみた場合はさらに伸びが大きく、前年比15,730円プラスという結果です。

※介護職員処遇改善加算とは……
介護にあたる人を確保するために制定されたものであり、キャリアパス要件及び職場環境等要件を満たした場合に受け取れるもの。
最大で1人あたり37,000円相当が加算される。Ⅰ~Ⅴに分けられる。

出典:厚生労働省「令和2年度介護従事者処遇状況等調査結果の概要」

新政権が取り組む、介護業界の見直しについて

少しずつではありますが、制度改定などを受けて給与アップの傾向がみられた介護業界に、岸田内閣総理大臣も注目しています。
岸田内閣総理大臣は、就任後初めてとなる初心声明演説において「介護職の給料アップ」を打ち出しました。

まだその具体的な内容については明示されていませんが、介護や看護のサービス価格を国が見直すことにより、介護職の給料がアップするのではないかと期待されています。

コロナ禍において、介護職はエッセンシャルワーカーのひとつとして最前線で臨みました。
岸田内閣総理大臣は「このようなエッセンシャルワーカーの給料をアップすることで、民間企業の給料アップにもつながると予想している」と語っています。
このような「エッセンシャルワーカーの給料アップの検討」は、国民からの支持を得られやすいという考えもあるのかもしれません。

何度かの待遇改善策を経てもなお、介護や看護、保育に関わる給料は低い水準でとどまっているという見方もあります。
今回の新政権の示した方向性も、まだ実体を伴ったものではありません。

ただそれでも、徐々にではありますが介護職の給与は増加の一途を辿っています。
今後も需要は大きくなるばかりだということを踏まえれば「絶対に改善しない」「給料は安いままに決まっている」と言い切ることはできないでしょう。

今後も国の動きを注視していく必要がありますが、介護業界にまた新しい光明が差したといえるのではないでしょうか。

新しい政権が打ち出す施策に注目しましょう

「介護業界の待遇改善を」と打ち出されたものの、その実態は未だ不明です。
ただこれまでも、少しずつではありますが介護業界で働く人の待遇は改善してきました。
今回発足した新政権もそれに倣うことが予想されており、エッセンシャルワーカーにとって働きやすい制度が作られるであろうと期待されています。