リアルジョブ | 介護職・看護職・保育職の求人・転職サイト

基本的な介助の種類を知っておこう!それぞれの介助方法を解説

介護に携わる人が行うサポートは、多岐にわたります。
本記事では、多岐にわたる介護サポートの種類や内容を紹介していきます。

基本的な介助の種類①:歩行介助

歩行介助とは、要介護者の歩行を助ける介助をいいます。
足腰が弱くなって自分では歩けない(あるいは歩きにくい)状態の人をサポートします。
歩行介助は、要支援2レベルの支援・介護度が比較的低い人に対しても必要となる場合があります。
なお、車いすの状態になった場合でも、車いすが入れないような狭い場所に行かなければならないときなどは、この歩行介助が必要となるでしょう。
※車いすでの移動は、後述する「移乗介助」も参考にしてください。

関連記事:介護士が覚えておきたい歩行介助の種類とポイント

基本的な介助の種類②:トイレ介助

人間の行動の基本である「排せつ」を手伝うことをいいます。
日中だけでなく夜間に対応することもありますが、どこまで手伝うかは要介護者の状態によって異なります。
トイレの個室内での介助も、ポータルトイレなどでの介助も、またオムツを使用した介助も、すべて「排せつ介助」に分類されます。

トイレ介助は、人間の尊厳にも大きく関わってくる部分です。
そのためトイレ介助を行う場合は、特に相手の心情などに配慮することが重要です。

関連記事:介護士が覚えておきたいトイレ介助の手順とポイント!

基本的な介助の種類③:食事介助

「食べる・寝る・排せつする」は、人間の行動の基本です。
そのなかでも「食べる」は、人間に喜びをもたらすものだといえます。

食事介助は「どのような姿勢なら維持ができるのか」「食べ物の形態(流動食など)はどのようなものか」「自分で食べられるのか、一部介助が必要なのか、それとも全面的に介助が必要なのか」によって、その様態が大きく異なります。
すべての介護・介助に対していえることですが、できることまで介護士がやってしまうことは決してプラスには働きません。
これを意識して、食事介助を行っていく必要があります。

食事介助を行うときは、上述した「喜びをもたらす行動であること」を忘れてはいけません。
食事内容などを口に出して語り掛け、楽しい食卓を作れるようにしましょう。

関連記事:食事介助の手順や注意点を紹介!スプーンの正しい使い方

基本的な介助の種類④:入浴介助

知識のない人では難しい入浴介助も、介護のプロならばしっかりと行えるようにしておきたいものです。

入浴介助は、以下3つに分けることができます。

・一般浴:自立している人や歩行可能者が行う形態
・リフト浴(中間浴):座位を維持できる人に対して、一部介助をしながら行う形態
・機械浴:座位がとれない人に対して、機械を使用して体を洗う形態

また、体を清潔にするという意味では、「清拭(蒸しタオルなどで体を拭き上げる方法)」「部分浴(体の一部分をお湯に浸ける方法)」についても、入浴介助に似た性質があるといえます。
ただしこれらは、入浴介助加算の対象外です。

関連記事:「入浴介助」は介護職の重要な仕事のひとつ! 洗う順番を正しく覚えておこう

基本的な介助の種類⑤:移乗介助

移乗介助とは、「車いす⇔ベッド」での移動を助ける介助を指します。
車いすは非常に便利なものではありますが、体が弱った人の場合、ベッドから車いすに移動することが難しい場合もあります。
そのため、介護者がこれをサポートします。
体をしっかり密着させて、バランスをとりながら行うことが重要です。
※「時間はかかるが、自分一人で移ることができる」という場合はできるだけご自身で移動していただくようにして、介護者はそれを見守るにとどめます。

なお、この移乗介助は腕や腰など全身を使って行います。
そのため、間違った姿勢で行ってしまうと要介護者はもちろん、介護者の体にも大きな負担がかかります。
必ず正しい姿勢で行うようにしましょう。

なお、病院へ行くために介護タクシーを利用する場合、移乗介助に対してはどのようなスタンスか確認しておくようにしましょう。

関連記事:車椅子⇔ベッドの移乗介助のポイントや手順を解説!

その他の介助

ここではその他の介助として、「着脱介助」と「通院介助」を紹介していきます。

着脱介助

衣服の着脱を行う介助を、着脱介助といいます。
主に着脱介助は、「座位の姿勢で行うもの」「仰向けの姿勢で行うもの(ただし介助の最中には横向きになる)」の2つに分けられます。

着脱介助を必要とするケースの場合、

・介護者が正しい姿勢と手順で行うこと
・麻痺の有無を把握しておくこと
・着脱しやすい服を着ること
などが求められます。

関連記事:着脱介助の手順とコツを解説!意識したいポイントとは?

通院介助

最後に紹介する通院介助は、「介護タクシー」に関わるものです。

病院などに行くための介助を受けるもので、タクシーに代表される交通機関への乗降を手伝ったり、病院での受付業務を行ったりすることをいいます。
なお、この通院介助は「病院と自宅を行き来するときの助け」となるものですから、買い物などには対応しません(※「通院後にスーパーに立ち寄り、日用品を買うことが適当である」などのように認められた場合を除く)。

これは「基本の介護は家で行っているが、病院が開いている時間に連れて行けるだけの余裕がない」というご家庭にとって、非常に使い勝手が良いものです。

関連記事:介護保険の対象となる通院介助サービスを知ろう!

介助の基本種類を理解し、適切なサービスを提供しよう

介助の基本種類を把握することは、介護を仕事にしている人にとってはそう難しいことではないでしょう。
しかしこれをしっかり理解して、その内容を人に説明できるスキルを持つ人は多くはありません。
介護をされる人もそのご家族も「介助にはどのような種類があって、どこまでならお願いできて、どこからはお願いできないのか」について把握できていないこともよくあるので、これらについてしっかり説明できる人は重宝されます。
このような状況にある人にきちんと説明し、適切なサービスを提供できるようにすることも、介護職の重要な仕事といえるでしょう。