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認定心理士とはどのような資格?看護職が取得するメリット

認定心理士とは、心理学について専門的に学んだことを認定する資格です。
「認定心理士ってどんな資格?」「看護職の就職に活かせる?」「資格取得は難しい?」という疑問を持っている方も多いことでしょう。

本記事では、認定心理士とは何なのか、資格取得の流れ、看護師が取得するメリットを解説します。

認定心理士とは

認定心理士とは、公共財団法人「日本心理学会」が大学で心理学の専門家として仕事をする上で、標準的な基礎知識や技術を修得していることを認定する民間資格です。
大学において、心理学関係の学科名は学際性を帯びてきていることから、「心理学」という名称が使われないことが増えてきました。
しかし名称が異なっていても、実際には心理学に関連した学部や学科であることは珍しくありません。
そのため、日本心理学会では大学にて心理学に関連する専門科目を履修していることが証明できれば、特別な試験はなく、審査によって認定心理士の資格を認定しています。

認定心理士は心理学のプロフェッショナルであり、基本的な心理学の知識・カウンセリング技術を業務に活かします。
例えば、認定心理士の資格を保有する看護師であれば、病気や怪我により精神的に落ち込んでいる患者さんの心のケアをするなどのサポート役を担います。

認定心理士の取得までの流れ

ここでは、認定心理士の資格を取得するまでの流れを解説していきます。

STEP1:4年制大学にて必要な単位を修得する

認定心理士の資格を取得するには、まず4年制の大学(通信制も可)にて所定の単位を修得します。
認定に必要とされるのは心理学に関する「基礎科目」12単位以上、「選択科目」36単位以上です。
大学や個人によっては必要な単位数や科目が異なる可能性があるため、各大学のシラバスなどを確認したり、学生課に確認したりすることをおすすめします。
また、すでに大学を卒業している場合は、通信制大学の3年次・4年次編入を利用すると短期間で単位取得が可能です。

STEP2:日本心理学会へ資格申請する

必要な単位を修得したら、日本心理学会に資格の申請を行います。
修得見込みでも申請可能で、その場合は仮認定制度を利用します。
日本心理学会のホームページから書類をダウンロードして、指定された書式にて記入を行い、申請書類一式を提出します。
審査料は11,000円です。
審査には2~3ヶ月程度かかり、合格すれば認定心理士の認定通知が届きます。

STEP3:認定料の振込と認定証・IDカードの送付

日本心理学会から認定の通知が届いたら、認定料30,000円を郵便振替にて送金します。
認定料が振り込まれたことが確認されると、認定心理士認定証と認定心理士証(IDカード)が送付され、認定心理士名簿に登録されます。
審査に合格しても認定料の振込を行わないと、資格取得ができませんのでご注意ください。
資格を取得すれば、その後の更新等は必要ありません。

看護師が資格を取るメリット

認定心理士の資格取得は、看護師にとってメリットが多くあります。
認定心理士の資格を取得するためには、心理学に関する基礎的な専門知識・技術を必ず学ばなければなりません。
もちろん、看護師の資格取得のための勉強を進めていけば、メンタルケアについて学ぶ機会はあります。
しかし、学問として専門的に心理学を学ぶことはほぼないでしょう。
つまり心理学についての専門知識を有する看護師はそれほど多くないため、専門性の高い職場では認定心理士の資格を保有していることは優位に働きます。
例えば、将来的に精神科や心療内科への勤務を希望するのであれば、役立つ場面も多いことでしょう。

また、介護施設や児童相談所に勤務する場合も、患者さんの心のケアやコミュニケーションが重要になるため、役立ちます。
心理学を専門的に学んだ人とそうでない人の差は大きく、近年では資格手当を出す就業先も増えてきています。
認定心理士の資格取得には総計36単位以上の取得が条件であるため、努力は少なからず必要です。
しかし資格試験はなく、得られる知識と収入を比較した場合はメリットが大きいといえます。
さらに、患者さんの心を手厚くサポートでき、笑顔をみせてもらいやすいという、やり甲斐を得られる点も認定心理士資格取得の大きなメリットです。

認定心理士の資格を活かそう

認定心理士の資格は、取得すればすぐに就職につながるような資格ではありません。
しかし、介護関連や医療関連、教育関連などの資格と組み合わせることで、相互作用により価値が高まる資格です。
幅広い業界・職種で活かせる上に、取得には試験がなくて挑戦しやすいことから、取得を目指す人も増えてきています。

高齢化が進みストレス社会ともいわれる現代において、人の気持ちを汲み取って事前に想定しながらコミュニケーションを取れる人材が求められています。
特に医療の現場では、緩和ケアや訪問看護などで認定心理士の資格を保有する看護師は需要が高まることが予想されます。
働きながらでも取得しやすい資格ですので、ぜひ認定心理士の資格取得を目指してみてはいかがでしょうか。