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高齢者への介助の1つ「爪切り」。ポイントや注意点を解説

私たちが当たり前に行っている「爪切り」ですが、年齢を重ねていくとこれができなくなることもあります。
本記事では、「介護と爪切り」について紹介していきます。

介護職は高齢者の爪切りができるのか

介護職には、「してもよいこと」と「してはいけないこと」があります。
要介護者の爪を切る行為は、原則として介護職が担当しても構わないものです。
しかし、

  • 爪あるいはその周辺に、炎症や化膿などの異常が認められる
  • 生活習慣病などの持病があり、専門的な対応が必要になる

という場合は、介護職は要介護者の爪切りを行うことができません。

なお、「判断に困る、判断に迷う」という場合は、一人で決めるのではなく、医師や看護師に相談するようにします。

爪切りの基本とやり方

要介護者の爪を切る場合のもっとも代表的な道具は、「(一般的な)爪切り」あるいは「ニッパー式の爪切り」です。
前者は爪に異常がほとんど見られず、爪の厚さも普通程度のときに使われるものです。
対して、巻き爪になっていたり、爪が厚くなっていたりする場合は、ニッパー式を使った方が安全です。

介護職が要介護者の爪を切る場合は、まずは「姿勢」を考えなければなりません。
私たちは台の上に座った状態などでも爪を切れますが、介護が必要になる人の場合は難しいかもしれません。
その場合は、背もたれのある椅子を使ったり、ベッドに寝た状態にしたりしてから、爪切りを行うとよいでしょう。

爪を切る際の注意点

要介護者の爪を切る場合は、爪を一直線に切って四角形の状態に整える「スクエアカット」にします。
こうすることで、巻き爪になることを防げるからです。

また、道具の選定も重要です。
上では「基本的には、(一般的な)爪切りか、ニッパー式爪切り」としましたが、爪が弱くて爪切りを使うと割れてしまう恐れがある場合は、やすりで少しずつ削っていくようにしましょう。
電動爪切りなども必要に応じて使います。

なおご年配の方の爪は硬化していることが多いため、乾燥した状態で切ってしまうと爪の欠け・割れが生じる可能性があります。
そのため、原則としてお風呂上りのタイミングで爪切りを行いましょう。
それが難しい場合は、蒸しタオルなどを使います。

爪切りも医療・介護の領域

「爪を切る」という日常的な動作も、ご年配の方にとっては危険なものになりえます。
そのため、爪切りもまた医療・介護の領域に分類される行動だといえます。
正しい知識で爪切りを行っていきましょう。