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介護業界への新型コロナウイルスのワクチン接種対応

新型コロナウイルス(COVID-19)の世界的な流行は、2021年2月現在も収まる兆しを見せません。
しかし多くの医療関係者が、新型コロナウイルス(COVID-19)を克服するべくワクチンの開発に尽力しています。
本記事では、この「新型コロナウイルス(COVID-19)のワクチンの、介護従事者への接種」について解説していきます。

高齢者施設の従事者の接種について

高齢者施設では、ご年配の方と多く接触することになります。
新型コロナウイルス(COVID-19)対策を講じていても、介護の際にはどうしても近い距離で接触しなければならないこともあります。
このため、新型コロナウイルス(COVID-19)のワクチンに関しては、「高齢者施設の従事者への接種」として、国が優先順位を高く設定しています。

有料老人ホームや介護老人福祉施設、養護老人ホームや介護医療院、地域密着型特定施設入居者生活介護などの高齢者施設に従事する者であることの「証明書」を持つ人を優先して、ワクチンの接種が進められる予定です。
なお、この証明書は施設から発行されます。
ワクチンの予防接種は、市町村の接種体制に応じて、接種実施医療機関で受けることになります。

ただし、ワクチンの接種に関しては、国はあくまで、「受けるかどうかの決定は、従事者一人ひとりの判断にゆだねる」としています。
また、これはあくまで2021年2月の情報であり、国は、「ワクチンの流通の状況などによっては、これが不可能になる可能性も否定できない」と慎重な立場をとっています。

高齢者施設の入所者の接種について

高齢者が新型コロナウイルス(COVID-19)にかかった場合、その死亡リスクは若い世代に比べて極めて高いとされています。

これは厚生労働省が出したデータからも分かります。
令和3年1月6日のデータでは、新型コロナウイルス(COVID-19)にり患した人のうち、30代までの層では死亡率は0パーセントとされています。
しかし年齢が上がるに従い死亡率は高くなり、70代では4.5パーセント、80代以上では12.3パーセントとなっています。

そのため、高齢者施設に入居する年代の人にとっては、ワクチン接種が非常に重要な意味を持つことになります。
また、高齢者施設に入居している人がひとり、新型コロナウイルス(COVID-19)にかかった場合、その人からほかの人に移り、クラスターが発生する可能性もあります。

国もこれを踏まえて、高齢者施設に入居している高齢者に対して優先的に新型コロナウイルス(COVID-19)のワクチンを接種させるべく動いています。
対象となっているのは、高齢者施設に入所している65歳以上の人たちです。
ここでいう「高齢者施設」とは、介護老人福祉施設、認知症対応型共同生活介護、養護老人ホーム、サービス付き高齢者向け住宅、生活支援ハウスなどです。

接種場所は、基本型接種施設、サテライト型接種施設などです。
また市町村が接種会場を設置した場合はそこで受けることもできますし、「これらの会場に行くのが難しい」という場合は巡回接種も選択肢に入ってきます。

なお、国の資料では、「高齢者施設に入所している高齢者と、高齢者施設で働いている従事者では接種順位は異なっている。しかし、施設内のクラスター発生を防ぐために、同タイミングで接種して構わない」としています。

出典:厚生労働省「新型コロナウイルス感染症の国内発生動向(速報値)/令和3年1月6日18時」
出典:厚生労働省「高齢者施設への新型コロナウイルス感染症に係る予防接種について」

高齢者施設でのワクチン接種について

新型コロナウイルス(COVID-19)対策としてのワクチンの接種に関しては、優先順位が決められています。
重症化しやすくまたクラスター発生にもつながる「高齢者施設に入居中の高齢者」およびその高齢者施設に従事する人は、その優先順位が高く設定されています。
概要を把握しておきましょう。