ADLとIADLの違いを知ろう!項目と評価基準について | リアルジョブ介護

ADLとIADLの違いを知ろう!項目と評価基準について

ADLとIADLは、介護業界に所属していれば比較的よく耳にする言葉です。
本記事ではこの2つを取り上げて、その違いなどについて解説していきます。

ADLとは

ADL とは、“Activities of Daily Living”の略称です。
日本語に訳するのであれば、「日常生活動作」となり、身の回りの一般的な行動を指します。


ADLに分類されるものとして、たとえば、食事・トイレ・入浴などがあります。
また、起きてベッド(寝床)から移動したり、着替えたり、洗面~歯磨き~ヒゲをそることなどもまた「ADL」に分類されます。
言い換えるのならば、1人の人間として行う必要最低限の身の回りのことです。


このADLと後で紹介するIADLは、介護の業界ではひとつの指標として用いられます。
「身の回りのこと(ADL)が自分で行えるのか、行えないとすればどの程度の手助けが必要とされるのか、軽い支援で対応できるのか、それとも日常生活のすべてにおいて人の手厚い介護がなければ生活することが難しいのか」などのような点をみられます。


IADLとは

IADLは、“Instrumental Activities of Daily Living”の略称で、日本語では「手段的日常生活動作」と訳されます。
ただ、手段的日常生活動作といわれてもイメージしにくい人も多いでしょう。


IADLは、ADLに比べてより高度な日常動作を指す言葉です。
たとえば、自分の必要とするものの買い出し・買い物を行ったり、自分が飲むべき薬を管理したり、電話をかけたり(自分で電話番号を調べることを含む)、食事の支度をしたり、洗濯などに代表される一般的な家事をしたり、公的機関などを利用して旅をしたり……などのようなことが挙げられます。


また、簡単な財産管理であるATMでの引き出し・お金の管理なども含まれます。
ただし、当然ながら一般的にみて税理士による管理が必要になるような高度な財産管理に関しては評価対象とはなりません。
予算を立てたり家賃を支払ったり、一般的な家計簿をつけたりする程度の能力があれば、おおむね自立していると判断されます。

ADL等維持加算について

ADLやIADLを高い状態で保つことは、その人自身の尊厳と自信を高めることにつながります。
また、介護を担当する人間の負担を減らすとともに、介護保険制度の出費額を減らすことにもつながります。


そのため国では、「ADL等維持加算制度」を打ち出しています。
これは非常に複雑なものなのですが、簡単にいうと「ADLを良好に保ったり、また改善したりしようとして動いている事業者を評価し加算する」というものです。


ADL等維持加算制度は、令和に入ってから改定されました。
それによって、今までは「ADL等維持加算は月に3単位あるいは6単位」とされていたのですが、改定後は「ADL等維持加算は月に30単位あるいは60単位」と10倍に拡充されることになりました。


また、算定要件の見直しも行われています。
今までは「人数」「要介護度3以上の人が15パーセント以上であること」などの条件がつけられていましたが、これらの制限が緩和あるいは廃止されました。
ただし、今までは特に必須とはされていなかったフィードバックが必要とされるなどの改定も行われています。


出典:厚生労働省「令和3年度介護報酬改定の主な事項について」


ADLとIADLの違いを知りましょう

ADLは「日常的な動作」、IADLは「ADLよりもさらに高度な身の回りの動作」を指す言葉です。


ADLもIADLも、またそこから算出されるADL等維持費加算も、介護業界にいる人間ならば無関心ではいられません。
違いをしっかりと把握しておきましょう。